「The Name」

名前

名前を欲しがっていた「彼」

わたしがつけたかった名前

わたしが呼びたかった名前

名前にまつわる不思議なこと

わたしが聴いた声はどこから?

わたしが聴いた声はどこへ?

風が吹き抜けていくように

何かが通り過ぎていく…



「これで知れる通り、彼の最重要の務めは、

自らの<天使>の声に耳を傾け、

天使のことをとりもなおさずその呼び名を知ることに他ならぬ。

なんとなれば よく聴くがいい!

この<名>を正しく十分に理解されたならば、

<天使>の全容が自ずから告知されることになるのだ。

それだけではない。

この<名>こそ、

<達人>が熱望する完全性の術式であり、

さらには彼が作業を進める支えとなる<魔術>の力の術式でもあるのだ。」


                      from Liber Samekh Point III

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