「Black Road」

黒い鏡のように

真っ暗な路面に街のあかりがにじむ

そこに映り込むのは

車のテールランプと街のイルミネーション

濡れた路面に光を落とすように

さまざまな色が流れていく

冷たい秋雨が洗い流した

現実世界の裏返し

光の反射も

ひとの思いも

吸い込んで

ただ真っ黒に

ただ輝いている

きらきらと

きらきらと…

黒い闇の鏡に映り込む

現実世界の影

わたしはその真ん中に立ち

両手を広げた

この場所に立っていられる

そのことが不思議だった

足元に広がる光の筋を見ながら

どちらが自分の世界か考えてみた

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