その水色


水色に

そっと顔を沈めて

そのまま死んでしまおうか?

わたしの頭にそのような考えがよぎった

みんな泣いて

そしてきっとよくあることだと

一瞬で記憶から消えるのだろう

水色が

邪魔をした

それは三日月に腰掛けて口笛を吹く行為に酷似していた

いっそのこと

水色を殺してしまおうか?

いつまでもまとわり付くつもりなら

ある日

水色に問いかけた

「首を絞めて殺してもいいかな?」

だが水色は何も言わない

ただ黙って

こちらの心を覗き込むようにして見つめ返すだけ

追い詰められる

かつて相思相愛だったわたしたち

でも今はどちらかが死ななければこの先、生きていけない


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