異世界にやってきた

ホワァァンという音がなり、描いた魔法陣が光り出す。

「お?成功した?これ来たか!?」

俺は魔法陣が放った光に包まれる。そして、

ある街にワープした。

「お、よし、来れた見たいだな。」

周りを見ると屋台やいかつい防具を身にまとった人、剣や盾を持っている人がいた。

「よし、じゃあ前回行ったギルドの所に行くか!」

そして10分程歩いただろうか。

「よし、ここが前来たギルドか、じゃあ中に入るか!」

中に入ると、いかつい人達がたくさん居た。

ここは酒場と繋がってるため、若干酒臭い匂いもするし、酔っ払いもいる。まぁ、こういうのもロマンって事だ。そう考えておこう。

俺はギルドの受付の場所に向かった。

「ギルドに登録したいのだが、ここで出来るか?」とギルドの受け付け員に尋ねてみる。

「はい、そうですよ。今日は登録しに来られたのですか?」

と言われたので俺は頷いた。

「分かりました。では、こちらにどうぞ」

個室に案内され、1枚の紙を渡された。

「こちらに氏名、年齢、性別を書いてください」

と言われたので、さっさと書いて渡す。

「ありがとうございます!氏名は宮田マサムネ

年齢は16歳、性別は男で宜しいでしょうか?」

コクリと頷き返事をする。

「分かりました。宮田マサムネ様ですね、よろしくお願いします。では次に役職を決める為にこの水晶に手をかざして頂きます。」

ラノベのあるある展開だな、まぁかざさない限り始まらないからさっさとかざすか。

水晶に手をかざすと、ポワンと音を立てて色が染まっていく。

「おぉ、これは赤色ですか!赤色ですと...炎系魔法が使える勇者ですね!」

ほう、炎系か、悪くない。

「因みにですが、レベルが上がってくるとほかの電気系の魔法や風系の魔法も習得出来るようになりますよ!」

なるほど、そんな事もあるのか。

これからが楽しみだ。

「では今からギルド登録カードを発行しますね。素材などをギルドで売る際や、クエストを受ける時もこのカードが必要になりますので、紛失しないようご注意ください」

俺はまたコクリと頷く。

「カードを発行致しました。発行手数料と登録手数料で1000チペいただきます。」

な!?しまった...ここの通貨を持っていなかった。しかも日本の金も持ってきていない。

ここは正直に言うしかないな。

「すまない、ここの世界の通貨を持ってないんだ。」

と言葉を返すと、

「分かりました。では次回クエスト達成時に出る報酬から引いておきますので、今回は支払わなくて大丈夫ですよ」

と、優しく対応してくれた。ありがてぇ...

「すまない、助かる。」

と感謝を伝えとくと、

「いえいえ、こういう時は助け合いですよ」

と言ってくれた。いや、対応神すぎんだろ。

そして手続きを終えた俺は一旦日本へ帰る。

「そういや日本の帰り方ってどうやれば良いんだっけ。あ、そうだ携帯あるやん。調べよ。」そう思い携帯を開くと、

「圏外」

あ、終わった。やべえどうしよう。

どこかに知ってる人いねぇかな。

とりあえずギルドの方に聞いてみるか。

ギルドに向かい、ギルドの方々に聞いてみる

「すまない、日本への帰り方って知ってるか?」

と聞いてみると、みんな頭を傾ける。

ハイソウデスヨネー知ってる訳ナイデスヨネー

と思い他の人に聞こうとした瞬間、

「あ、もしかしてニホンですか?」

とギルドのスタッフが言った。

その言葉に俺はコクリと頷く

「なら、魔法陣を書いて中央に立って、

開け!ニホンの門!と言えば戻れるそうですよ。」

まじか、知ってるのか。こりゃたまげた。

「助かった。礼を言う」

と言って頭を下げてその場を後にする。

外に出て木の枝で魔法陣を書く。

そして中に立ち、

「開け、日本の門!!」

と唱えると異世界に来たのと同じように光に包まれ、日本に戻ってきた。

「よし、帰れたみたいだな。」

早く家に帰らないと、今日は俺の大好きなカレーライスが待っている。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る