俺の誕生日プレゼントは何故か妹でした……。——絶対お兄ちゃん主義!

桜祭

シスコン

世の中、価値観が変わる事ってあると思うんだ。



はじめて触れたジャンルのゲーム。

はじめて読んだマンガのジャンル。

はじめて学んだ勉強の内容。

はじめて歩いた道の景色。

はじめて書いてみた感想文。


なにかしら価値観が変わる事ってあるんだ。

その事を知らないって事は価値観がないって事。

だから俺は狭い視野の持ち主なんだ。

そして、価値観を変える事は自分を変える事だと思う。


――それが良い方向に向かっているかどうかとは違うけど。



―――――


「あぁ、朝か……」


俺の名前は遠野達裄トオノタツユキ

高校2年生の普通の男子校生。

最近はまっているものは――。

最近好きなものは――。



「おはよーだよっ、お兄ちゃん」



――どちらのこたえも『妹』である。

実際は義妹の遠野恋トオノレン

一応こないだの俺の誕生日プレゼントだったりする。


「おはよー、恋」


ぼーっとしている俺に構わずにベッドに入ってくる恋。


「うん、今日も1日頑張ろうね~」


天使の笑顔を浮かべる恋。その実際は俺の1つ下なのに、見た目は5つぐらい下に見えるぐらい幼い小動物の様なキレイで純粋そうな顔。

こう幼い声で可愛らしい声を出しているのにまったくぶりっ子には見えないくらい天然な感じ。

言うならば……。


恋ちゃんマジ天使。


「つーか、何故にベッドに入る?」

「えー、ダメ~?」

「ぅぅぅ……」


そんな今にも泣き出す表情やめろよ。

そんな1万円出しても全然足りないみたいな表情を無料で提供するなよ。


「ダメ!……じゃない……」


全てを許してしまう自分だから……。

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