たまに負ければいい

千木野凪

現成真姿

いつも親に甘ったれて

生意気だった妹が

アルバイトを始めた


いつも器用に擦り抜けて

都合よく世渡りするあの人が

ブックオフで柱に寄りかかりながら

クレヨンしんちゃんを立ち読みしてた


私の子供時代を奪った親が

久しぶり見たら記憶より老けていた



「まぁ、もういっかな」

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