70 終機3 今日はいつ空か

ここは(東京)っていうのね。


良い場所。


凄く落ち着く。


ねえテリオス?


「帰りましょう、テリオス」


テリオスは気付いた。

何が自分を動けなくしているか?

を。


「か・・か・・神室」

意識生命の神室一期。

それを肉体が存在する者として認識していた、テリオス。


「ばかな。そんなことが?」

狼狽える様子。可哀想。


「テリオス」

わたしはあなたの恋人。


だからこそ、わたしには

しなくちゃいけないことがある。


「・・やめろ・れな」

テリオスは気付く。


これから、なにをしようとしてるかを。


「テリオス」


私は同じ独立したAIとして、分子化して、


テリオスをこれ以上何もできないように止める。


「安心してテリオス私も一緒だから」


「れ。レナあああ!!」


そして


意識生命体ミッシング

神室一期イチゴ


AI独立システム研究、全てを、


完全に消失させた。

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