―18(過去2 side)預言者ヴィクター

 それ以後、街は順調に回復しつつあった。

人々の心も。

そんなある日。


ロディは、テリオスと、10日ぶりに会った。


テリオスは戦争以後、国に迎え入れられ、

次期国王候補として支持されていた、

そのため忙しかった。


「よ、テリオス。元気かい?」

ロディは気さくに話しかける。


「ロディ、久しぶりだな」

テリオスは王族の豪華な衣類を身についている。

戦いの時とは別人のようだ。


 2人は城の外周を散歩しながら。

テリオスの書斎で語り合う。

 本棚が並び、悪魔と勇者の絵が飾ってある。


「出世したよな、テリオス」

と何気ない会話をするロディ。


すると、しばらく無言のテリオス。


「ん?」

不思議がるロディ。


「ロディ、判るか?」

ふと呟くテリオス。


「え?」

聞き返すロディ。


テリオスは笑みながら

「俺はあの戦いで変わった」


「そして生まれ変わるんだ」

と言った。

何を言ってるんだ?ロディは不思議に思った。


テリオスが何を言いたいのか、ロディには判らなかった。

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