16 CEMETERY


俺は立った。テリオスの墓の前に。

最後の力を振り絞ってワープをして。

他に手はなかった。


そして、そこには1人の人間が居た。


俺は重傷で、膝をついている。

すると、その男の顔の高さは丁度俺と一緒位だ。


その相手は


「その怪我、おいらといい勝負だね」

ロディ。


俺が街で火の玉を命中させた、小人。

頭に包帯を巻いて、松葉つえをついている。


そして(テリオスの墓)

の前に座っている。


「よ、と」

ロディは何とか立ち上がると、


「ここに来ると思ったよ」

と言う。


(ロディ、なんで?)

俺は不思議だった。なぜ俺の事が?


「色々不思議だよね。そりゃ」

と答えるロディ。


(わかるのか?)


「うん、わかる」

即答するロディ。


(本当か?!)


「本当だよ」


(どうしてこんなことが?)


「多分、君が弱ってるからじゃないかな?」


(つまりだから、言葉が魔法化しないと?)


「そういうこと」

(話せる!?普通に?)俺は歓喜した。


ロディは少し微笑むと。

「それよりさ、おいらが話すことは・・」


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