分析本『京アニ事件』読了



津堅伸行(つがた のぶゆき)

さんの、『京アニ事件』(平凡新書)

読了しました。

「専門家はなぜ、沈黙したのか」

という帯でした。

実際、知っている情報もありましたが

知らない話もありました。


京アニが放火された時点から、

時系列を追って、筆者が遭遇した

さまざまな出来事、

考察、アニメの歴史など、

話は多岐にわたっており、

勉強になることが多かった。


特にわたしが注目したのは、

京アニが「家族主義」で

みんなですべてを共有する、

という社風であること。

その秘密主義、

唯一無二の独立国としての

特異性ですね。



課題1

自分が大学にいたときになにをがんばったのか、

課題2

そして、大学にいたときのことを活かして、当社でなにをしたいのか


入学試験に二つの課題を出すらしい。

「京都アニメーションは、人を見ている」

と、筆者は分析しています。

絵を描くことよりも、人格を見てる。

そこが独立国としての孤高の存在を

成立させているのだ、と。


ほかにもいろいろ書いてあったんですが、

あまり書くと著作権に触れましょうし

まあ、わたしみたいな人間が

つらつら引用するより

いっそ買って欲しい(902円だけど!)

とさえ、思ってしまいました。

とくに、筆者が京アニに望んでいる、

事件に関するリポートや情報公開についての

筆者の個人的なリクエストについては、

一読して損はないと思われます。


京アニって、世間からはマイナーなスタジオ

だったんだねと

筆者はショックを受けてますが

京アニは、プレゼンをする気がないし

ジブリほど、「名作」だとかいうメディア側の

評価があるわけじゃないからねえ。


この事件がきっかけになって、

もうちょっと、アニメ業界が、

旧態依然とした業態から脱すると

いいなと思う、

今日のわたしでした。

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