デスペラドニアンラプソディー




Desperado...

愛憎の繰り返し 誰かのせいにして

誰かのせいにして 荒んでいった




ねぇ かたどられた現実が

わたしの前から消えるとして

ねぇ 侮られた口実に

わたしの前から消えるとして


浴びるほど飲んだ

色違いの悪口や

腐るほど溜め込んだ

鑑定できない嘘は


去り際のアナタの優しさで

帳消しにできたりするの?

深い眠りから覚めただけで

脳の海馬からこぼれ落ちたりするの?


めくるめく世界は 移ろうけれど

変わりはしない 奥底のほう

残酷なほどに 停滞して

それがさも正しいかのように

真顔でいるから…


Desperado...

愛情の裏返し アナタにすがって

アナタにすがって また生きていきたい


そこに自由は そう自由は

もう宿ることはないのだと知っていても


繋がれたことで 縛られたことで

魂の在り処を誤魔化すことが出来るのだから




ねぇ ほだされた現実が

わたしの前から消えるとして

ねぇ 罵られた当日に

わたしの前から消えるとして


紙一杯に満たした

白黒の孤独や

理解されずに嘆いた

生存確認の痛みは


去り際のアナタの優しさで

帳消しにできたりするの?

深い眠りから覚めただけで

脳の海馬からこぼれ落ちたりするの?


めくるめく世界は 移ろうけれど

変わりはしない 奥底のほう

残酷なほどに 停滞して

それがさも正しいかのように

笑顔でいるから…


Desperado...

善悪の繰り返し わたしにかわって

わたしにかわって ワタシに成りたい


そこに希望は そう希望は

もうほころんでいると信じたくて


恋願うことで 光に向かうことで

魂に温もりを添えることが出来るのだから




Desperado...

そっと目を開いて 怖がらないで 

目を開いて 光を受け入れる

全て奪われたのなら もう

失うものなんてない ワタシの王国




Desperado...

魂に手を伸ばして 怖がらないで 

手を伸ばして 火を灯そう

残った芯だけは もう

誰もさわれない ワタシの天国




だから...




Desperado...




もうアナタはここに置いていくことにした

わたしはワタシになっていくのだから

強さや弱さとかそういう物差しとは違う

わたしはようやくアナタを知って

わたしはようやくワタシに気づきそうだから



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