イセイのヒト

 頑張れよ、と、お前が内心の動揺を隠して言った後、少し沈黙が続いてしまったな。すまない。そんなに気を遣わせてしまって。舞い上がってしまっていたよ。俺が結婚するってこと、親友のお前なら喜んでくれるものだと思っていた。お前がおめでとうって言ってくれた後に、異星の人か聞かれた時、俺はちょっと返事に戸惑ったんだ。どうしてそんなことを訊くんだって、言いたかった。お前は応援してくれると、俺は思っていたよ。異星のヒトだ。俺が好きになったのは。何も悪いことじゃないじゃないか。

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