こっちとそっち
大学を卒業して進路が別れて、友人たちとは別々の暮らし。一番遠くに行ったのは、宇宙を目指したお前かな。アルファ・ケンタウリへ向かって行く宇宙船を見送って、こちらは相変わらずの日常が続く。たまには連絡をしてみるけれど、返ってくるのがどんどん遅くなる。そのうち、年に1回数年に1回ってくらいになるんだろう。本当にお前がいるのか、不安になるよ。元気だって、言っていても。もしかしたら二度と会うことはないかもしれない。こっちのあの世とそっちのあの世は一緒なのかな。
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