インスタント

 ぐぅ、とお腹の虫が鳴く。時刻を見ると夜だった。作業に集中しすぎて時間の感覚がなかった。手元の端末からリビングのフードボックスに指示を送って数秒後、コールがある。中座し、リビングへ。食卓には、すでに湯気をあげて僕を待つご飯がある。指示した通りの唐揚げ定食。黙々と食べる。食べ終われば、商品レビューの依頼を片付ける。星は四つにしておく。美味しさも量も、申し分ない。ただ……ただ、そのことになんの感慨もない。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る