自動車
手元のインパネに免許証を差し込むと、ピッと自動運転車が起動する。目的地を設定してあとは大体のことは車が上手くやってくれる。周りの状況を見て、適したスピードで目的地を目指してくれる。モニターは常に、速度とどれくらい環境にとって優しいのか、数値を示してくれる。差し込んだ免許証は自分で運転もできるよう、教習所で頑張って勉強した証だった。物好きだね、と人に言われながら取得した免許だったが、自分の環境スコアが彼よりも悪かったので、最近は全くと言っていいほど彼任せだ。停止からの再始動や坂道での加速で彼が唸る。心なしか楽しそうに聞こえる。与えられた環境で、どれだけ自分の性能が示せるのか。きっと彼は今、嬉々として走っている。
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