明日から
明日からのあたしはきっと違うあたしだから、と君が言う。長髪の影が君の顔に落ちる。しばらくは多分、その綺麗な黒い髪とも別れることになる。これまでも特段成績がよかったわけではなかったけれど、今回の試験で、君の成績がとんでもなく落ちてしまったことを僕は知っている。だから、当たり前に特別なコースを進むことになる。マイクロブレインチップにアシストされるべき存在として選ばれた君は、ここに戻って来た時には見違えているだろう。時に応じて適切に行動するのだろう。ちょっとお茶目な失敗とか、ズレた発言とか、君の愛嬌は封印される。さよならと、君は少し微笑む。僕は今、泣くべきなんだ。
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