第10話

「おそらくレイ…… ラブリッてとストーカーの男は共犯で最初はじめっから馬場ジョーカーをハニートラップでめようとしたんだ」


「う、うン……、そうだよ……」

 何度も馬場は頷いた。


「カー合体ジョイントの後、ビールを飲んだら眠くなったと言うのは、たぶんビールの中に睡眠導入剤クスリか何かを混入いれられたンだろう……」


「フゥン……、じゃ、馬場カレが寝ている内に、ストーカーのその男が『一億円オジさん』の金倉氏の屋敷へ忍び込んで犯行に及んだッて言うのか❓❓」


「そうだ… それならジェラルミンケースを盗み出し、その後、車で寝ているジョーカーに握らせ指紋も付着させられる❗」


「で、財布に盗んだ一億円の内、三百万を入れておいたッて言うの❓」

 クリスも半信半疑だ。


「ああ、その後、男はラブリの部屋で彼女を始末し、その凶器にもまた車で寝ているジョーカーの手に握らせて指紋を着けた」


「ッで、馬場カレを公園のベンチに置き去りにして逃げたッて言うのか❓」

 まだ山村は納得いかないようだ。


「そうだよ❗ さすがビジュアル系弁護士のシンゴ君だ❗❗」

 無理やり両手で握手してきた。


「残念ながら、まだ全面勝訴ッてワケじゃない……」

「え……」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る