14 :限りあるもの

コップに水を入れ続けると、いつかこぼれて終わりがくる。でも、誰かが途中で飲んでくれると、こぼれるまでに時間が生まれる。多分僕はその時間の中で生きている。もう無かったはずの、その時間を使って。では、他の人の水を飲める人とはどういう人だろう。相手のことを本気で思っていないと飲めない。即答で飲みますと言えるかどうか。自分のコップばかり気にして、仲間のコップは見ていない。これが、虚言にまみれた僕の正体だ。

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