第5話 妖精が舞った

「じゃァ~、ポォ~ーー❗❗

 行くよォ~……😌✨✨✨」

 亜蘭アランは笑顔を浮かべ両手を真横へ広げた。

 


「えェ……😲💦 バ、バカかァ~~ーー……❗❗ 行くよッてェ~ー……❗❗

 マジで翔ぶ気なのかァ~…❗❗❗」

 あたふたして僕は見上げるばかりだ。



 亜蘭は、下から見上げるとまるで十字架のようなポーズを取った。



「お、おいおい、マジかァ~ーー❗❗❗

 よ、せよォ~ーー……❗❗❗」

 まさか本気で、そこからぶ気なのか……。

 かなりの高さだ。



 思わず、僕はハラハラして受け止める態勢をした。



 下で僕がちゃんと受け止めなかったら、間違いなく大ケガするだろう。



「フフ……✨😌✨✨」

 飛び込みの選手みたいに胸を張って見せた。豊かな胸の膨らみが一層、強調された。



 そのまま何の躊躇ためらいもなく僕の方へピョーンと翔んだ。



「うッわあァァ~~ー…❗❗❗」

 青く澄んだ空に妖精が舞った。



 背中に羽根が有れば、このまま翔んで行っただろう。




 だが、あいにく彼女は妖精ではない。



 当然の事だが、人間は重力には勝てない。



 ゆっくりと、そして徐々に加速して僕の方へ落ちてきた。

 


「うッわ、わ、わァァ~ーー😲💦💦💦」

 絶対、亜蘭を怪我させてはならない。



 必死の思いで、僕は両腕で彼女を受け止めた。









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