アリスとラビー(3)
アリスはラビー王女に、この城の調理場に案内してもらい。この城の調理場は、お城で働く従業員たち用の厨房と、王家用の厨房、2つに分かれている。
まるでレストランのような厨房で、アリスは夕食の準備に取りかかり。その姿を見ているラビー王女は、料理を作ったことがなく、見学をしたいと言い出し。王家用の厨房では、 シェフ数人が興味津々でアリスの料理作りを見ている。
そこへ、キツネのルークが現れ、アリスは城内の病院で顔合わせをしていた。
ルークは王の側近で王から絶大な支持を得て、王の右腕とも言われ。とても優しく、頭脳明晰で、本が大好き。ラビー王女にとっては、兄のような存在。ルークは、アリスの料理の腕前が気になり様子を見に来た。
この国でも、日本料理は高く評価されていたが、お城ではお城のルールがあり、他国の料理を食べることはほとんどない。
シェフたちは、アリスの包丁さばき、無駄のない動きに凄いと感心し。ルークもその凄さに感動すらしている。ラビー王女は料理を作ったことはないが、なんか凄いと感じていた。
ここニューヨークは、夏本番なのにできあがった料理が。野菜具沢山の豚汁に、快気祝い鯛めし。お漬物に卵焼き、野菜サラダに特製和風ドレッシング。そして、食後の緑茶。
ルークは、アリスの料理を味見し、こんな心のこもった料理を食べたのは初めてだと言い、感動していた。
たったこれだけの料理だが、そこにはアリスの想いが詰まっている。そして、今回は特別にお城にいる従業員たちにも同じ料理が振る舞われる。
夕食が始まり。ラビー王女は、お箸の使い方は、すぐにマスターすると、初めて日本料理を口にして、今まで食べ料理で一番美味しいい絶賛し、感動している。
そんな中、王と王妃は、会食で日本料理を食べたことがあった。冬の寒い時期が美味し豚汁だが、ここはクーラーが効き、豚汁もちょうどいい具合で食べられる。
王と王妃も、豚汁の美味しさに絶賛し。王は、野菜がこんなに美味しいとは、生野菜が食べられる嬉しさに感動し。ドレッシングを変えただけで、こんなにも生野菜が食べやすくなるとは思ってもいなかった。そして、心のこもった料理に感動し、従業員たちも喜び、美味しいと言ってくれた。
王はこれから、日本食も取り入れ。城の料理人に教えてくれないかとアリスに言い。この日の夕食は、忘れられない夕食となった。
この夜、アリスはラビー王女とお揃いのパジャマを着て、2人ともベッドに入り。隣り合わせのベッドに、机も同じ。
2人は、ベッドに入ったが、なかなか眠れなかった。アリスはこの時、ある決意をし。同じく、ラビーもある決意をしていた。
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