痴人教育
鷹枕可
憑霊告白
蛇が蠍を
呑み
蠍が蛇を
吐く
そのように
命脈は
この一粒の糧よりも広漠たる
神経の樹
そして
骨の礎ともなるのですから
|
正確を追求すると、人間は生きてはいけません。
しかし指針が存在しなければ、個も、関係も崩壊をしてしまいます
この、一貨幣の表か裏ばかりを並べて生きて行くことなどはできないのです
だからといって、悪く醜く、誤謬に満ちた私の生涯が肯定される訳ではありません
私は多くの人々を騙し、屹度、何処かで犯罪をも冒し、誰かを蹴り落す事に拠って
今
の地位を掠奪致しました。
それら、背徳が許されることはないでしょう
更なる罰さえ、加えられる必要が在るでしょう
―
孤独を私が迎えます、
毒の滴る、
それはとても美しい死なのでしょう
生きている侭に、
挽肉に掛けられて行くのが私のぼくです
ギロチンの青聖母、
星条旗の自由、
エリザベト女王陛下に跪く血塗れのわかもの
刻薄な事実、
底浅き理想像、
虚と実のために呪われた精神
正統な
昼
飛翔する誰でもなくなった基礎論
末梢‐根幹が
入れ替わる時刻が
呼鈴に
普く呼鈴に
希望を携え
窓の遺灰を受け取りました
貴方の憤懣の果肉
私の柩を
そして私の嘘が
罵りや
恫喝
侮蔑に、それらの知恵に満ちあふれた
あなたがたの薫陶に
救われていることを何よりも伝えたく思い
翰墨を執らせて頂きました
死体饗宴の晩餐室に
そして夭死を遂げ損ねて
沈船が揚陸されるべき
境涯を迸るのは
忌避の名を
告げる
鸚鵡返しの啓蒙なのでしょうか
西暦1621年 飛翔する荘厳教会にて
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます