勘違い

放課後になり、姫奈は東雲に学校の屋上に呼び出されていた。

「さぁて、昼休みのはなんだったのかな?橘さん」

東雲は、ちょっとイライラした様子で尋ねた。

「えっと…昼間は、ごめんなさい。私、東雲くんに勉強を教えて貰いたくて…」

「はっ?」

「だって、いつも1番になってるから…どんな勉強法なのか知りたくて…」

東雲は、姫奈の話が意外だったのか、キョトンとしていた。

「だって、お前、付き合って…って…」

「だから、勉強に付き合ってって意味で…」

「お前、肝心な部分が抜けてる」

「だって、さっきは緊張して…」

2人で言い合っていると、東雲が笑いだした。

「あははっ!橘って、そういうキャラだったんだな!」

「そういうって…」

「だから、それ!もっと真面目な奴かと思ってた」

「なんか、さりげなく酷いこと言ってない?」

「ははっわりぃ。良いよ。一緒に勉強しようぜ」

まだ、笑いが止まらないらしく、東雲が笑いながら言った。

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