余談「熊にすくわれた・・・」
今書いている小説の一個前に「熊にすくわれたフラれ三十路の深海魚」と言う物語があります。この物語は、ずいぶん昔に書いた「大きな熊のぬいぐるみ」という物語を元に書き直した作品。
元の話は凄く短くて、たぶん1万字もなかったんじゃないかと思う。
会社の部分もコンビニの部分もありません。だから、香坂課長もコンビニの店員も出てきません。この物語オリジナルキャラ(笑)。
ひたすら熊のぬいぐるみ相手に泣いて絡んでうだうだしている物語。熊を拾って部屋に持って帰り、朝出勤しては夜に戻ってきて部屋の中での1人語りを延々やってました。
元彼も出てこなかった!
主人公視点の独り舞台。
暗いマイナス思考の場面は夜の時間帯で語り、明るい思考は明るい時間帯に語る。
主人公の気持ちが明るい時間が増えるほど昼間の時間が増える物語。
読者の頭の隅にある夜は暗く昼間は明るいというイメージが、物語の中の時間帯とシンクロしたら面白い効果が得られるかもしれない・・・。そんな実験的な話を作りたいと思って書いた物語でした。
その実験的なやりかたに効果があったかは・・・分かりませんが、読んでくれた方は主人公を凄く心配したそうです。
今回のこの話ではそんな実験みたいな事は考えずに書きました。
天猫はストレスがかかったらひたすら布団をかぶって寝るタイプです。
お酒に逃げるどころかやけ食いも出来なくなります。吐き気しちゃって食べる所じゃありません。だから、主人公のような酒に逃避する失恋はしたことはないんですよ。
今回書き直した「熊にすくわれたフラれ三十路の熱帯魚」で、昔かいた物語とほぼ同じ部分はカーテンが揺れて天井に海面の様に光が映るシーンと、お隣さんがカメラマンを目指している青年って事くらいですかね。
もちろん、大きな熊のぬいぐるみは拾いますし熊が酔っぱらいに絡まれる日々は変わりませんが(笑)。
物語の終わり方は少し迷いました。
香坂課長とよりいい感じにして終わる。
お隣の青年といい感じにして終わる。
まったく恋愛は匂わせずに終わる。
30代でも次の恋愛はあるから前向きに・・・って終わり方も悪くはないけれど、別に恋愛じゃなくても元気に前向きに生きていけばいいさってのもありですしね。
しかし、こんなコテコテな失恋引きずり女いるんでしょうか(笑)。
皆さん、お酒に飲まれず楽しいお酒を飲んで下さいね♪
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