第3話俺の過去
目の前を見れば只此の何も無い殺風景な薄暗い空間に居た・・「何で俺がコンナ暗い所に居なければ成らないんだよ」其れが俺が発した大きな呟きだ
残念だが先程の呟きは誰にも届かないんだろう・・何しろ足音は俺の音しか聞き取る事が出来ないんだから
今俺は死んで居るのか生きているのか死んで仕舞ったのかは其れすら分からない状態だ・・只辺りを見渡せば遠くに成ればなるほど真っ暗で遠くを見た所で何も無いと言う殺風景な景色が見えるだけだ
そして奥の方から足音が聞こえてきて影の形から一人の男が此方の方に向かって歩いてきたのだ。
そして先程の男は俺を見る成り「今の自分が何者で此の世界で何をして来たと言う事が分からない様だな・・其れと俺はアンタに危害を加えようと企んじゃいないから安心しな」と唐突に言って来た。
それにしても俺は此の男を何処かで見た事が有る、一体何処であったんだろうか?
学校の同級生?否違う・・其れか野球やバスケとかのクラブ活動で対抗をした他校の生徒の一人?否体格的にしてあり得ない
まさか親戚の人なのか?「本当に俺の存在を忘れたか・・まあ今の思えは記憶喪失に近い状態だから仕方が無いか」と言って来たのである
其れで俺は先程の男に尋ねてみたのだ「俺とアンタはどの様な関係だ」と尋ねたら男は「そうだなアンタの同族・・又は同胞と言って置こうか」とはぐらかす様に言って来たのである
だからこそ俺は先程の男に対して「此れはアンタが創り出した幻術空間や其の類なのか?今の俺は如何言う状態なのだ?」と言ったら先程男は苦笑いをしてこう言った
「本当に俺と言う存在も解らないのか?そうだな赤家好古と言う名前に心当たりは何かないのか」と言いだした
赤家好古?何処かで聞いた事が有る名前だな・・もしかして前世で何処かあった人物なのか?
だけど思い出す事が残念ながら出来ない・・だが目の前の男性が自分の今世で重要な役割を持って居る事を確かな筈だ
そうでなきゃ「自分は無害だ」と言う単語や「赤家好古と言う人物に心当たりはないのか?」と言う発言はしない筈だろう
其れで男は「そうか思い出す事が出来ないか・・じゃあお前さんが今置かれている状況が如何して起きたかは覚えてないか?」と一旦言い終えた後に
「因みにだが俺は幻術や催眠術の類は残念ながら使って居ない・・そして端的に言えば今のお前さんの肉体は俺と最初に有った時の肉体の儘だが・・目を覚ますと肉体がつがう事に気が付くだろう」と言いだした。
その発言から察するに今の俺は男の発言から察するに「昏睡状態」や「生死の境」を彷徨っている状態なのかも知れない
だが何故俺は先程の男の発言の様に昏睡状態に成ったのだろうか?そう俺が考えていると「俺自身が昏睡状態なのを知って居るであろう目の前の男」が
「そうだ察しが着いた様だな・・なら俺とお前が有った最初の日の出来事から気絶をする前までのお前がして来た所業をあそこに見える映写機に全ての内容ある程度編集を加えて載っている・・だからこそ気に成るなら見るが良かろう」
そう言って男は消えたのだ・・其れか男の能力で「相手の精神世界に入り込む」と言う能力を持ち合わせているのかも知れないなあ
だが他に俺は自分自身を知る術は残念ながら持ち合わせていない・・だからこそ先程の映写機に映る内容を見なければ成らない
其れが「英雄に成った自分自身を追ったドキュメンタリー風の内容か」、「殺人と犯罪と言う事象を多く犯し犯罪王と周りから恐怖と憎しみの対象と成り果てた自分」なのかは分からない
さて見るとするかね
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