第242話 ゴブさんと新魔物的なお話
ギルドの中はカインと違いがない。
カウンターもあるし酒場もある。
クエストボードの大きさも同じだ。
「えーと………どうせならカインには居ない奴とかやってみたいな。」
「そうだなぁ、これなんてどうかな? ロックディアー。ランクはCだよ。」
「Cか。一応ユーリは受けられるけど、レヴィちゃん? は大丈夫なのかな?」
「そういえばそうだね。」
「申し訳ないが、私はまだEだ。」
「そっか。じゃあ〜、これは? グレイフォックス。こっちはEランクだよ。」
「うーん。狐は結構好きなんだよな〜。」
「僕の前でそれを言う?」
「セフィアは人じゃん。好きのベクトルが違うよ。まあ、狸状態のセフィアの方も可愛かったよ。」
「え、あ、うん。ありがと。」
「ちょっと! 私の前でそんなイチャつかないでよ。」
「あ、ごめん。まあ、そんなわけで出来れば違うのがいいかな。」
「う〜ん。それじゃあ、これ!」
「何々? アーマードッグ? Dランクか。いいんじゃないか。他のみんなはどうかな?」
そう聞いてみると問題ないようでみんな頷いている。
それじゃ、これにしますか。
そういうわけでこれを受ける為に受付に行くと対応したのが、例の親衛隊の人だ。
で、受付をしてもらったんだが、その際に何やらよからぬ事を考えていたようで、ブツブツと連絡を密に取り合って、あ、でも私は仕事があるし……とか言ってた。
だから釘を刺しとく。
言ったことは単純明快。
そんなことしたらセフィアに嫌われるよ、と。
その一言で絶対言いませんとか言ってる。
本当に扱いやすいな。
そして、みんなで街から出て森の中に入っていく。
森のどこら辺にどんな魔物がいるのかとか、美味しい果物のなっている場所とかを教えてもらう。
うん。
このプレアの実とかいうのは、甘くておいしいな。
そんな感じでのんびりと散策……ここじゃない。探索していると例によってゴブさん達と遭遇した。
本当にどこにでも出てくるよ。
そのゴブさんは良いところを見せたいのかユーリとレヴィちゃん? が飛び出て行って次々と倒していった。
でも、多分ルリエと蒼井の二人の方が早く倒せると思う。
その次がニードルワームとかいう芋虫だ。
分かりやすく言うなら緑色をしたポ◯モンのビー◯ルだ。
トゲの部分に麻痺毒があるらしいが近づかなければどうということもないし。
蒼井がサクッと撃ち殺してた。
そしてついに遭遇した、アーマードッグ×6。
こいつは脚や背中なんかが甲殻の様なもので覆われている犬だ。
まあ、名前で何となく分かっていたけど。
流石に俺たちのメイン装備では威力があり過ぎるという事で俺、セフィア、リリンは打撃武器、ルリエ、蒼井、アカネ、レイダさんは以前使っていた武器に。
こいつの動きに関して言えば、爪と牙を使い、タックルなんかも併用してくるスピードタイプの魔物だ。
しかし、うちにはもっと速い人がいるわけで、簡単に追える。
でも、それは俺たちだから……………という事もなくユーリとレヴィちゃん? も普通に倒している。
戦って分かってはいたが、結構強いよこの子達。
楽に倒せたという事で仕事はすぐに終わったし、これからは森の散策を楽しもう。
異世界ということだけあって、見た事もない形の葉をした木とか花があってただ歩くだけでも楽しい。
ってキノコでかっ!
流石異世界。
たまにはこういう風に立ち止まって見てみるのも楽しくて良いもんだな。
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