第26話 美味しく頂かれました。的なお話
「それで、どうしてギルドの職員さんに怒られてたの?」
「気になる。」
職員さんから解放され、ギルドを出た後の開口一番のセリフがこれだった。
「え〜っと、片手剣とか剣術とか、そういう系のスキルが欲しくてね、素振りをやってたの。」
「それで?」
「それで〜、その、休み無しで一万二千回を越えた辺りで倒れちゃって、それで。」
「そんなの無茶すぎるよ。」
「ん、無謀。」
「そ、そりゃ〜さ、僕達を護る為に強くなるって言ってくれたのは凄く嬉しかったよ。でも、それでレントが倒れてどうするの。」
「ん。セフィアに同意。」
「悪かったよ。それに結局スキルも増えなかったから別の方法を探すよ。」
「次やったら本気で怒るからね。」
「ん。」
「後、次の訓練は僕も一緒にやるからね。」
「私も。」
「了解。それじゃ、宿に帰るか。実はクタクタなんだわ。腕も力入りきらないし。」
そんな事があったが宿で夕食を食べ、後は身体を拭いて寝るだけ、という時に問題が発生した。
腕が上がりません。
どうやら疲労が限界に達したようだ。
その事を伝えるとセフィア達が身体を拭いてくれると言ってくれた。
介護みたいで恥ずかしいと思いつつ二人に任せると欲望が顔を覗かせたようです。…リリン達の。
そして抵抗も出来ずに襲われました。
そして翌朝目が覚めて起きようとするも腕が痛くて起きれない。
筋肉痛がかなりキツイ。
正直言って腕を動かしたくない。
どうしようかと思いセフィア達に相談してみる。
「腕が筋肉痛で凄く痛いんだけど、ポーションで治らないかな?」
「治るには治るけど…。」
「力がつかないからやめた方が良い。」
リリンのセリフから考えてどうもポーションで治した場合筋肉の超回復が起こらないようだ。
本来筋肉は酷使すると繊維がズタボロになる。
そして次は耐えれるようにより強靭に修復される。
台風で壊れた堤防を次来た時に耐えれるように強固に作り直すようなものだ。
だが、ポーションの場合は損傷そのものを治す為超回復は起こらないのだろう。
「そういう事ならやめた方がいいか。でもそうするとご飯どうしよう。今日いっぱいは痛みで上手く食えないと思うんだよな〜。」
少しでも楽になるようサンドウィッチとかで今日は済まそうかなと思っていると
「じ、じゃあ、僕が食べさせてあげるよ。」
「私もやる。」
そんな事を言ってくれる二人の恋人というか婚約者をもてた事に幸せを感じる。
そんな二人にお願いし、嫉妬の視線から少しでも逃れる為に時間を少しずらして食堂に向かう。
嫉妬の視線は時間を少し遅らせたおかげかかなり少なかった。
でも嫉妬の視線の代わりに好奇の視線がある。
ルリエちゃんだ。
「可愛い彼女さんたちと朝からイチャイチャするなんて随分と見せ付けてくれますね、お兄さん。」
「いや、これは見せ付けてる訳ではなくてね。」
「それじゃ、自慢ですか?」
「いや、そういう事じゃなくてさ昨日ちょっと訓練しすぎて腕が筋肉痛でね、腕上げるのが辛いんだ。そしたら二人が手伝ってくれるって言ってくれてね。」
「そうなんですか。そういう事なら、私も手伝いましょうか?それにレントさんの事ちょっとかっこいいなと思ってましたし。」
「そんな悪いし、気持ちだけ受け取っとくよ。」
おそらくお世辞だろうがそんな事を言ってくれるなんて嬉しいな。
だから二人とも、そんな目で見ないで。
そんな……仲間を見つけたみたいな目は。
別にルリエちゃんの事嫌いじゃないよ。
でも好感は持てるけど、好きって程じゃないし。
というかこの世界って一夫多妻制なのか?
嬉しくてつい二人の告白を受け入れたけどどうなんだろう?
後で聞いとこう。
ちょっとしたイベントはあったけど朝食を終えた俺達は昼食の注文をし、部屋に戻る。
昼まではひたすら魔力操作の練習をし、午後からは道具の点検と保存食等の細々とした物の補充。
後、昼寝をして過ごす。
そして夜。
嫉妬の視線に晒されながら夕食を頂き、俺がセフィア達に頂かれた後、就寝。
身体を拭いてあげてたらムラムラしたそうです。
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