第2話
俺は一人暮らしのアパートに帰った。
田舎の大学を出て、都会の会社に就職して3年。
ずっと一人暮らしだ。
一人暮らしが長いと、何をするにも独り言を言うようになった。
「よし、とりあえず飯でも作るか。今日はラーメンだ」
そう声に出して言ってから、インスタントラーメンを買い物袋から取り出す。
キャベツと豚肉を刻んで炒め、茹で上がったラーメンにトッピングしてスープを加えれば出来上がりだ。
ドンブリにラーメンを移してテーブルに運ぶ。
箸を使ってラーメンをすすろうとするとき、なんとなくとなりの彼女が気になった。
「君も食べるか?ラーメン」
もちろん、となりには誰も居ないので返事があるはずもない。
「ラーメンは好きじゃないのかい?じゃあ失礼して、ひとりでいただくよ」
ほんのおふざけだが、こういうひとり芝居も一人暮らしが長いとよくあることだ。
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