タイムキーパーの道中で(みちなかで)

第16話 足してマイナスになる

　何でもかんでもプラスすれば全体の総和が増えるかといえばそうでも無かったりします。

　例えば食材に関しては素材と素材を足しあえばグラム数は増えますが、料理としての採点はいかなるものでしょうか。

　うめソルティという天然水を飲みました。僕は梅が苦手なので、どうせ口に合わないだろうと思っていましたが、思惑は外れました。

　梅と言ってもこれは梅干しではありません。紫蘇につける前の梅です。お酒が苦手な僕でも梅酒は飲めますし、合点がいきました。ああ、自分は紫蘇が苦手なんだなと。

　紫蘇につける前の梅なら口当たりも良いですし、スイーツや洋食材にも使えそうです。海苔巻あられも好物ですが、梅味はまず選びません。夏になるとスナック菓子の梅味が増えますが、食べられません。

　テーマがずれるかも知れませんが、甘じょっぱいのも苦手です。甘いのとしょっぱいのがお互いを活かしあえばいいのですが、なんと言えば良いのでしょう、調和していない気がします。

　甘い料理は甘い料理で好きですし、しょっぱいのもそれはそれで好きです。

　これを組織に広げて考えると、AさんもBさんもやり手なのに、一緒にいると社内がギスギスして上手くいかないというケースも考えられます。部署を別々にするのも一考ですし、Aさんと相性のいいCさんを付ける、Bさんと組むとパワーアップするDさんをコンビにするのも良いかと思います。

　社長なりトップのリーダーが、人の心の動きにまで細やかに見渡せる方なら問題ないはずなのですが。