ミライノハナシ [1,029文字]
ミミズクが遠くで鳴いている
ランタンなしで小屋を取り囲む深い森へ入るのは
いつだって迎え手は己の準備不足を思い知らされるのだ
いい気分のまま物語を終えることが出来なくなるに違いないから
ライラックの刺繍が美しいけれど、私にはその傷だらけの指こそが何より美しい
いい物が出来たと喜ぶその顔を私によく見せておくれ、そう、もっと近くに
ラワン材の家具を狙う輩を見極めねばならない、ずっとずっと大事にしておきたいと願うなら
いくら気を配ろうと、身内に対する目は緩むものだから、注意はし過ぎるくらいが丁度いい
いつ何時迎えが来るとも知れぬ世になってしまった
ライムグリーンの皮膚を持つ彼らを
いてはならぬと追い出さねばならなかったのに
ミルクはもう少しだけ残っている
ラム肉も少しだけ
イチゴはジャムにして
ハーブも干してある
つらいと泣く前に
いい思い出を語ることにしよう
えがおでいるのが一番だから
ただ、えがおで
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