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一部勢力の暴走、それはガーディアンに限った話ではない。SNS炎上が日常茶飯事だった頃には、まとめサイト以外にも暴走していた話があるのだ。
そう言った流れもあり、一連の『ヴァーチャルレインボーファンタジー』を巡る争いも、そう感じ取られても仕方はないだろう。
興味ない人達には、そう受け取られているのが一連のSNS炎上を巡る事件である。このような受け取られ方ばかりでは、日本のコンテンツは終わるだろう――そう発言した人物もいた。
しかし、受け入れられずに――数年が経過しようとしていた。平成が終わり、令和になってからも未だにこうした衝突は続いている。
「アレが、例の都市伝説とでも言うのか?」
そうした一部勢力も、さすがに目の前に現れた存在を――架空の存在とは否定する事は出来ない。
ガーディアンの男性が変身したその姿は、間違いなく
他のエリアでも同じような勢力を撃破後、蒼流の騎士は元のガーディアンの男性に戻った。
しばらくすると、ガーディアンの別部隊が到着していたのもあるだろう。今は、使用している場面をガーディアンに見られる訳にはいかない。
下手をすれば、自分が一連の元凶扱いとして裏切り者と呼ばれる可能性だってあるからだ。
「周囲の連中は気絶しているようだが? それにエリアが損傷した形跡もない」
周囲を調べていた一人が、異変に気付く。ARゲームでも表示されている背景等が損傷する事もあるだろう。
しかし、そうした形跡がほとんどないのが非常に気になっていた。もしかすると、チートが使われたのでは、とも考えている。
「相手が使ったのだろう? ならば、不正プレイヤーを排除するという意味でもガーディアンが動くのは当然では」
男性の方は、それっぽい発言をして別の話題に変えようとしている。下手に疑われてはアウトだったのかもしれない。
「だが、不正プレイヤーと言う証拠は――?」
「通信では?」
「確認する」
ガーディアン部隊側のスマホが鳴りだし、取りだした所――確かに着信が入っていた。
呼び出したのはガーディアン本部。これが意味するのは緊急連絡だろう。
その連絡を受け、ガーディアン部隊の方は別のエリアへの出動要請があったので移動する事になった。
(まずは――?)
男性は別の歩道を歩いているハヤト・ナグモを目撃する。しかし、彼は声をかける事がない。
むしろ、ハヤトは別の場所へ向かっているような様子でもあった。男性の方も特に不利になるような事がなければ、干渉する必要性はないと思っている。
干渉の規模が大き過ぎれば、それこそSNS上でガーディアンが大炎上、草加市の聖地巡礼計画等が全ておしゃかになるからだ。
「ここか」
舞風は地図の場所を見て、何となくの予想はしていた。草加駅から若干離れた場所にあるARゲームのアミューズメントエリア、指定されていたのがそこだったから。
既に
「えっ、なんで!?」
舞風は声が若干裏返っていた。その人物とは、三つ目の鍵の持ち主でもあるハヤト・ナグモだったからである。
どうやら、マルス及びレッドカイザーの事は瀬川から聞いたようでもあった。
(あれが三人目の)
マルスの方は警戒をしているようだが、そこまでするような状況でもないだろう。
瀬川のいる事もあって、警戒の方は次第に解除していく。
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