第4話 お知らせ少女

「おはよう。諸君。お知らせ少女です。」

 お知らせ少女も急遽考案されたものである。まだお知らせ少女に名前はない。

「第3話を書いていて、当初想定された物語、単純なお友達物語を大きく超えるスケールの大きな物語になってしまいました。そのために考える時間がいるのです。あしからず。ペコッ。」

 これは盛り上がりのために起承転結の転から始め、起承転結の起承を省いた報いなのだろうか? まだ戦いは終わっていないので、起承転結の結(オチ)は分からない。

「まず手始めのお知らせとして、あらすじにテーマ「お友達」と「登場人物」を書いた。これは面倒臭がりの作者的には非常に珍しいことです。まあ、キャラクター数が増え過ぎて把握できないので、あらすじで確認しようという試みです。ペコッ。」

 お知らせ少女は軽く頭を下げる。

「さらに私の名前が無いのは、名前順でいくと次の○○少女がシリアなので、戦争少女や武器少女、内戦少女、密売少女、難民少女を連想させます。そのためにお知らせ少女の私とは合致しないので、まだ名前はありません。もしかしたら私はスリアになるかも?」

 名前をつけるのも面倒臭いので基本、アリアからの通し名前です。ペコッ。

「さあ! いよいよ本題です! テーマが平和で身近な、お友達。のはずなんですが、ドロドロとした昼ドラの様な展開ばかり。本当にお友達ってなんなんでしょうね。」

 このお友達の謎がある限り○○少女ワールドのネタには困りません。○○少女は永遠に不滅です。

「第3話で初登場の悪い少女のお友達の神(まだ名前はない)。悪友神も適当に唐突に登場させてしまったので、ネーミングもこれでいいのか微妙です。もっとピッコロ大魔王や、モルデヴォード卿のように凄みのある名前の方が良いのではと不安なのです。」

 その優柔不断な不安が、更なる混沌を生み出す。

「良い少女がいるなら悪い少女がいる。良いお友達がいるなら悪いお友達もいる。また悪いお友達の神がいれば、良いお友達の神もいるはずである。神があるなら宗教もあるはずである。良いお友達教と悪いお友達教の戦いでもある。」

 ○○少女は宗教戦争も応援します。

「三国志にするなら、三つ巴の戦いである。良い少女、悪い少女、中間の少女、普通の少女、ソロプレイヤー少女もいてもおかしくはない。」

 〇〇少女ワールドは無限大の可能性を秘めている。

「おお!? ○○少女の○○は、こじつければ無限大の可能性とパワーを秘めているということです! アハッ!」

 〇〇少女のオチができた。○○は無限大のパワー、夢、希望を秘めている。

「描かれなかった部分を簡単に起承転結の起承を考える。鈍感少女は学校に登校する。そこでサリアと出会う。何も考えない鈍感なコリアは、サリアとおともだちになろうとする。」

 ストップ! そこで、なぜ! コリアはサリアをお友達にしようと思ったのか? なぜお友達がいるのかが必要である。

「お友達を100人作る! それが○○少女の使命なのです! そして悪い少女たちを倒し改心させる!」

 ここで時を戻し繰り返す。時空少女、時間少女も時を駆ける少女もいる。

「わ~い! 高校生になったらお友達100人作るんだ! アハッ!」

 やはり主人公はおバカか、呑気か、鈍感などの緩いキャラクターが基本である。

「ここで仮説としてサリアが内気な少女であれば、鈍感に突き進みターゲットを見つけたコリアは恐ろしく見えたはずだ。サリアは逃げに逃げたはずだ。もしかしたら、第3話の始まりは追い詰められたサリアを、暗い少女ケリアが助けに来ただけかもしれない。」

 時間を戻して、何度も同じシチュエーションを考え直す。すると主人公の鈍感少女の方が獲物を狙う悪いハンター少女で、サリアは破壊少女ではなく、被害者少女である。暗い少女から明るい少女に変身したケリアは正義の少女だったのかもしれない。

「これだけ頭の中のモヤモヤを吐き出せば、前に進むことができるだろう。特に1話2000字に拘っている訳でもない。それと〇〇少女ワールドも1と2を足せばストーリー10万字にはなるだろう。何とかなるさ。アハッ!」

 こうして第5話につづく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る