はじめまして

俺も、美空も、なぜ笑っているのか、そこに深い訳はないと思う。この時間に感動する意味なんてないと思う。

強いて言うならば、俺は、あんなに会えなかったのに、いつの間にか、一緒にいるのが不思議で笑えてきたんだ。

美空もそうかな……。

多分、時間にするならあっという間、でも俺はその時間が幸せでちょっとだけ長く感じた。

笑いが収まり、静かになった美空の部屋は小学校の時のピンクのカーテンでは無くて、白い綺麗なカーテンに、整った机。

落ち着いた雰囲気に包まれた部屋が、長い間離れていたことを思い出させる。

美空に会えていなかった期間を思うと、俺の口は勝手に動き始めた。

「美空…!俺と付き合ってくれ…!!」

「へ?」

「あ……」

俺に背を向け窓の外を見ていた美空は、こっちを振り向き、口を開けて唖然としてしまった。

それから数秒後、美空はふふっと笑いながら言った。

「いいだろう!この美空様がもらってやろうぞ!!」

「………ふはっ!ははは!」



俺はこんな美空がやっぱ大好きだ 。

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