詩集11 言葉あわせ、紡いでいく。その先には

仲仁へび(旧:離久)

第1話 鮮血色の暗殺者



 零れ落ちた血をすすって生きていく


「ごちそうさま」


「死が幸せになるなんて素敵」


「マイナスがプラスになる瞬間が不思議」


 鈍く光る銀ナイフと舞って


 闇夜の中で踊る


「楽しい」


 まるで生まれたての赤子のような気持ち


 世界を一番 新鮮に認識して 知っていく


 あつく あたたかい血をかぶって


 鮮血に染まるのが


「心地良いの」



「ストーリー」

 暗殺者として生きてきた人生を不幸だと思う事はないわ。

 けれど、皆そんな目を向けるのね。

 だから私は、美しく踊ってアピールするのよ。

 この幸せを。

 もっとも、それを見た者はすぐに死んでしまうけれども。


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