第4話 小さな魔女



 トラップ地獄を潜り抜けた先には、可愛らしいちっちゃな家。

 きっとここに住んでる奴がこの世の地獄を作り出したに違いない。


「もしもーし、お隣の斉藤さんでーす。夕飯作り過ぎちゃったんで、いりませんかーあ」


 しーん。


 でも、人の気配を感じる。


 今度は、抗議の気持ちをこめて家のドアを目いっぱいに叩いた。


「ゴルァ、オタクのお庭とんでもない事になってんですけど! 地獄みたんだけど! どうしてくれんの!?」


 いまならどんな厳ついお兄さんでも、ケンカ売れる自信あるよ!?


 なんて、ドンドンやってたら。消えそうな声が扉の向こうから発生。


「あ、あの……いま……あけます」


 姿を現したのは、魔女っ娘衣装に身を包んだちっちゃな少女。


「だから……その、いじわるしないでください」

「え?」


 あれ、え?



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