第34話 理想と現実
前回の話はネタ晴らしというか専門用語でいうと演繹法と帰納法というやつです。
A即ちBというのは演繹的な考え方で、それ以上でもそれ以下でもありません。
数学にも帰納法というものはありますが、感情や情緒的なものは数学的に帰納法で処理できるものじゃありません。
「理想即ち俺」ということは一応言うだけなら言えますよ。それが正しいこともあるでしょう。間違ってることもあるでしょう。
帰納法である程度正しいと推測するには、多くの人から理想と一致してると言われれば正しいということはできるわけです。
ネットの記事で面白いものを見つけたんですが、「高級車に乗ってる人は嫌な人が多いのではないか」という命題(仮説)を調査しましたというものです。
運転マナーとか自己中心的であるとかそういう類の話です。
結論からいえば、概ね正しいということでした。自己顕示欲が強い人はベンツとかの高級車を好むし、身勝手なのは優秀であるという自負からで運転マナーも悪いと。
でも、収入が多く、真摯な性格である人も高級車に乗っているという結果もあったそうです。まあ当たり前ですが、高級車は安全安心の代名詞でもあるでしょうし(安物と比べて)きちんとした人間であるというステータスを顕すものでもあるはずです。
前者はこの後者に憧れていることもあるんでしょう。
ぶっちゃけ成金は本物の上流階級とは別物だということなんでしょう。
まあこういうのって調査しなくても、経験則とか観察でなんとなくわかるものです。
調査しようと思い立った人もたぶんそういう経験則から仮説を立てたんじゃないかと思います。
ただ仮説はどこまでいっても仮説であって、証明しなければ妄言とあんまり変わらないです。ちょっと言いすぎですけど。
でも大体のものは正規分布に従うので、基準値を予測するのはそう難しいことじゃないです。人間の感性は捨てたものじゃないのです。
ただ直感だけだと与太でしかないわけです。なので知恵を絞って多くの事象を考えて帰納的に正しいと言わないと説得力がないんですよね。いろんな経験てのはそういうのに役に立つんでしょう。
まあ大金を手にしても人間性は失いたくないものですね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます