アピールその2:両片想いのじれじれ恋愛!

 さてアピール1で少し触れた、クーナたんの恋愛事情をここでは掘り下げていきます。ぶっちゃけこれが本作の物語の核です。

 前述の通り、クーナたんは恋をしています。そのお相手は、彼女の旅のパートナーである先輩冒険者のエルフのサーク。

 かつて偉大な冒険者だったクーナたんの曾祖父のパートナーでもあったサークは、冒険者としても人生そのものにおいても大ベテラン。さぞクーナたんみたいなお子様は射程範囲外だろうと思いきゃ……。


 ところがどっこい。ガッツリクーナたんに惚れています。


 しかしこの男、クーナたんの想いに気付いていながら「自分と結ばれればクーナは将来絶対後悔する」とクーナたんには基本素っ気ない態度で接します。クーナたんも素直なのでそれを額面通りに受け取り、「サークに恋愛対象にされていない」と思い込んでいます。


 この関係がもう……じれったい!


 本作は基本的には主人公のクーナたんの一人称であり、サーク側の感情は書かれません。しかし「閑話」として時折サーク視点での話が挟まれ、そこで彼の想いが明確にされています。

 「閑話」の名の通りこれらはあくまで本筋の補足という位置付けであり、異なる視点のまま話が進む事はありません。本筋だけを追いたいなら読む必要はないので、「視点がコロコロ変わって読みにくい」という悩みとは無縁……だといいなぁ。


 ……もっともそうでなくてもサークはクーナたんを傷付ける相手には即ブチ切れる溺愛ぶりを発揮してるので、割とクーナたんへの想いは言わなくてもバレバレなのですが。当のクーナたんは、思い込みがあるから全く気付かないけど。



 両片想いの二人がくっつくまでの流れを温かく見守りたい。そんなあなた、本作、いかがですか。

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