第55話 相手の為に①

 週の休みにデートの約束をした。今日がその日だ。

 駅で西川さんと待ち合わせをして、電車に乗った。

 西川さんは電車に乗るは初めてたっだようで怯えているのか若干俺によりすぎだと思う。


 「西川さん。少し近すぎませんか?」


 「ごめんなさ―ひゃぁ!」


 電車が激しく揺れた。

 それに怯えてしがみついてくる西川さんは小動物のようでめちゃくちゃ可愛い。


 「ごめんなさい。私、あまり乗り物になれていないから」


 「いや、こっちこそごめん。西川さんが乗り物苦手だったの知らなくて」

 

 デートの幸先は相手の苦手なものに関わらしてしまってあまりよくない始まり方をしてしまった。ただ一つ言えるのはデート先を遊園地にしなくて良かった。

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