第46話 嫌な奴⑥

 「おい。起きろ!」


 俺は気絶している大智を叩き起こした。

 

 「…えっ?!」

 

 起きたばかりで状況を掴めずにいる大智の胸ぐらを掴む。


 「よくも色々仕組んで俺を騙したな」


 その言葉を聞き状況を察した大智は開き直る。


 「確かに俺はお前の事を騙して別れさしたかもしれない。けど、それは俺だけの俺だけの責任じゃないだろ。お前だって彼女を信じていれば別れる事はなかったはずだ」

 

 確かに言っていることはそうかもしれない。信じなかった俺も悪い。いや、信じたくなくて現実から目を背けて逃げたのが悪かった。でも。


 「1番悪いのは原因を作ったお前だろうが!」

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