第43話 お別れの仕方③
また裏切られた。
気付いた時には俺は走っていた。
悔しくて悲しくて認めたくなくて想っていたかった。
走りながらいろんな感情が湧き出てきた。
脅されていた。
私の事を誘拐した犯人に。
もし、言うことを聞かないのなら隠れている誘拐犯の仲間が佐阿くんを襲うと言う。
だから、私は佐阿くんを助けるつもりで…。
でも、助けたつもりだった、佐阿くんの顔はものすごく悲しそうな表情を浮かべていた。
正しいと思ってした私の行動は本当に正しいかったのか不安になった。
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