第8話 ハーレムラノベですか?
金曜日の夜、琢磨は自宅のデスクトップパソコンを立ち上げてTmitterを開いた。
『カイト、起きてる? 』
『ん、起きてるよ』
『ああよかった、それで土曜日の事なんだけど』
『うん、どうだった? 』
『ああ、それがなんとかはなったんだけど...』
『だけど? 』
『その元々約束してた人達も来ることになってさ...』
『ああイカさんの彼女さん? 』
『彼女じゃないからねやめて、それで、春佳的には大丈夫かなって』
『うん、私は構わないよ。二人が良かったけど』
『ありがとう。後ろの文は見なかったことにしておく、じゃあ明日の朝10時こないだの駅集合で』
『わかった』
『それじゃあ明日』
『うん、おやすみイカさん』
「......琢磨君の鈍感」
自室のベッドで琢磨と連絡を取っていた海人 春佳は、自分にしか聞こえない程の声で呟き、ベッドの枕にポフッと顔を埋めて足をバタバタとさせた。
土曜日の朝10時、最寄りの
「えーと、こっちが同じ学校の後輩」
「小波 唯です。よろしく、お願いします」
「睨みつけるのやめて小波......それでこっちが同じ学校の先輩」
「岡野 唯です、よろしくね」
「スマイル作りながらカメラ向けるのやめて!? あれに使ったら犯罪だからね先輩? 」
「なんのことかな」
「勘弁してよ先輩......えーと、それでこっちがネット上で知り合った同学年のカイトこと海人 春佳」
「よ、よろしくお願いします」
「ごめんなカイト、この人達ちょっとだけ変わってるからあまり気にしないで」
「そのあまりって言葉は違うと思うけど言わないでおく」
「......大丈夫そうだな」
「先輩たちいつまで話してるんですか? 早く行きましょー」
「悪い、行くか」
「じゃあ、鈴木君の隣は最年長の私がもらうね」
「先輩!? ちょっと近くないですか?! 」
「あっ、抜けがけはだめですよ先輩! 」
「小波も近すぎるから! ごめんなカイトってなんかお前も近くない!? 」
と琢磨は、ボディガードに囲まれる有名人の様な状態で近くのデパートへ向かった。
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