ー七月ー皆の日常編
イケメンにニャンパされたからとりあえずついて行くにゃ
*システムメッセージ*
①八月の章終わりまでに、好感度がゼロ以下の人物は攻略対象から外れます。外れた後も物語には登場しますので安心してください。
②ヒサメや章のゲストキャラなど、攻略対象でない人物は明示しませんが、誰かの選択肢回で好感度アップする選択肢があります。あげると後々良い事があるかもしれません。
————————————————————
中間テスト以降ピギョッとランドへ行った以外は特に変わった事はにゃく、気がつけば七月に入っていた。月末には期末試験があり、終わればいよいよ夏休み!
「にゃーにゃーエルラル! 夏休みにゃにか予定あるのかにゃ?」
「そうね……今のところ何も予定してないけど、海かプールには行きたいわね」
「ぶーぶーぶーぶー!!」
「何よその反応!?」
「水辺反対! 猫は水が嫌いにゃんだに!」
「別にアンタと行くつもりないけど!?」
ニャアの勝手にゃブーイングを受けて、納得のいかにゃい顔をするエルラル。
正直ニャアだってエルラルの水着はめちゃくちゃ見たいけど、見たいけど!! 水辺はNGにゃのである。猫だからね……
「お土産くらい買ってあげるから陸で大人しくしてれば?」
「えぇー山へ行こうよ山!」
……平和だにゃ。
授業を受けてエルラルとお喋りして、たまに保健室によってお茶をする。入学して三ヶ月も経てば、クレテリア学園での日々はすっかり慣れて日常ににゃっていた。
「このまま何事も無く夏休みを迎えるのかにゃ〜」
にゃんて、少し日々に退屈を感じていた矢先——
「やあ、そこの可愛い
その日の内に新たにゃ出会いがニャアに訪れた。
………………
…………
……
キンコンカンコン〜♪
放課後。
いつものようにエルラルが部活動に行き、ニャアは帰ろうとした時の事だった。
校門付近で見慣れにゃいイケメンがいるにゃと思って近づいたニャアは、その人とバッチリ目が合ってしまった。
「やべっ」
ガン見しているのがバレてちょっと内心焦っているところに、このセリフである。
「やあ、そこの可愛い
ベストスーツを着こにゃし、決め顔でニャンパしてきたこの男は、間近で見てもやっぱりイケメンだった。
しっかりとセットされた黒いショートヘアに黒い瞳。その
イケメンはイケメンでも、セクシーにゃタイプのイケメンにゃ!
「えーと……」
正直今すぐにでも飛び付きたいお誘いにゃんだけど、ここは校内だ。学校にこんにゃ先生はいにゃいはずだから、もしかしにゃくてもこのイケメンは不審者では……?
そう思い、ちょっと距離を取ろうと一歩下がろうとして——
「オレの生徒に手を出すな」
いつの間に来ていたのか……
ドンっと背中から当たりに行ったニャアを受け止め、ソルディオ先生が目の前のイケメンを注意した。
「あ"? 邪魔すんじゃねぇよディー」
「邪魔じゃない……時と場を考えろアーティ」
ソルディオ先生の愛称は『ディー』にゃのか……メモメモ。
ニャアの後ろから横に移動したソルディオ先生と、おもいっきり顔をしかめたイケメン。お互いに愛称を呼んでいるっぽい感じからして、知り合いどころか仲が良い関係にゃのかにゃ?
とりあえずイケメンが不審者じゃにゃさそうで、一安心だに!
「考えた上でやってんの。おかげでこんな可愛い子と運命の出会いができたんだぜ。な?
これは耳が
ニャアに目線を合わせるために屈んだイケメンが、甘く微笑みにゃがらその低く心地良い声で同意を求めてきた。
キザにゃセリフにゃのにとても似合っていて、ニャアの心拍数も爆上がりである。
こんにゃのズルい! 同意しちゃう!!
思わず頷きかけたところ、ソルディオ先生のチョップがイケメンの頭に落とされた。
「い"っって!?」
「お前は何をしにきたんだ……」
「仕事に決まってんだろ! 手加減しろよくそゴリラァっ!!」
少し涙目ににゃったイケメンが叫んだ。
「えっとソルディオ先生、この人は?」
そろそろ紹介して欲しいにゃと、ソルディオ先生を見上げる。
「ああ、すまない……マオ。こいつは——」
「自己紹介が遅れたな、
「よろしくお願いしますにゃ!」
先生を押し退け自己紹介をしたイケメン改め、アーサーさんの手を取り握手を交わす。
物言いたげにゃ顔をソルディオ先生はしていたけど、ニャアは新たにゃ人物と知り合えてホクホクだった。
「ところでディーよ。お前、タバコ吸ったな?」
「………………消臭剤は使ったんだが」
「はっ、カマかけただけだっての。ゔぁーか」
「……なっ」
絶句する先生をよそに、「校内で喫煙につき減点」とアーサーさんは言いにゃがら手帳に何やら書き記す。
突然仕事スイッチが入った事に驚いたのはニャアだけじゃにゃかったみたいで、先生も「やられた……」にゃんて呆然と呟いた。
「……校内視察か」
「そ。お前ら教師陣がちゃんと仕事してるか、この俺様が直々に見に来てやったわけ。とりあえずディーは減俸な」
「そ、それだけは……オレよりヒサメの方をなんとかするべきだろ」
「残念。保健室は治外法権なの」
「くっ、ヒサメだけズルいぞ……」
ソルディオ先生が、珍しくうろたえているその姿を全力で目に焼き付ける。こんにゃ先生を見たのは初めてにゃ!
あっさりとソルディオ先生を追い詰め、自白させたアーサーさんって、もしかして凄くやりてにゃのかに? エルファナ理事長の秘書だって言ってたし! ニャアは凄い人にニャンパされたのかもしれにゃい。
いつまでもこの二人のやり取りを見ていたいにゃ、って思っていると——
「さて、用件は終わったし改めて……」
手帳をしまったアーサーさんは、ニャアに視線を落として手を差し出した。
「これから俺様とお茶しに行かない?」
あ、まだそのお誘いは有効だったんだ!
とろけるようにゃ甘いマスクにドキマギしつつ、ニャアは即答する。
「はい、喜んで!」
身元が確かにゃのを確認できた今、こんにゃチャンスを逃すはずもにゃい!
アーサーさんはソルディオ先生の幼馴染で、エルファナ理事長の秘書でイケメンにゃのだ。ついて行けばきっと色々お話を聞けるだろう。
そう例えば……
ニャアはこれからアーサーさんに聞きたい事を思い浮かべた。
①アーサーさんについてきく
②ソルディオ先生についてきく
③エルファナ理事長についてきく
————————————————————
今回はソルディオ先生の選択肢回!
いつも通りノベルアップ+でのみ集計をしますが、良ければ選びたい選択肢をコメントしてくれると嬉しいです!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます