第22話【鴨が葱しょってやってきた】
ピーマンが学院に入学してから一年の月日が経った頃に戻された。
「現状を確認しようか・・・」
ガーリックに頼るのは駄目だ、 傭兵に秘密を握られた。
金に頼るのは良くない。
スピリタスに頼るのも悪手、 カラシナとくっつかれてしまう。
他の騎士に頼るのは如何だろうか?
家柄が高過ぎるとお堅いので駄目だし
家柄が低いと傭兵と同じで握られるかもしれない。
ミンチに懇願も無理だ、 前回、 あれ程頼んだのに一蹴された。
「・・・・・他に頼れる奴は居るだろうか」
自分一人では出来る事はたかがしれている・・・
「・・・一体如何すれば良いんだ」
「何がですか?」
カラシナがピーマンの背後から現れる。
「カラシナか・・・困った事になってね」
「困った事・・・ですか? 私で良ければ相談に乗りますが・・・」
「・・・・・いや、 止めておくよ」
「何でですか? 私を頼ってくれないのですか?」
「・・・・・この位の事を一人で対処出来なければ王にはなれない」
カラシナに本当の事を話す事も出来ず、 はぐらかすピーマン。
「でも王様も一人でなる訳じゃないでしょう?
王様一人だけの国なんて聞いた事無いですよ?」
「・・・・・え? 何それ? どういう事?」
「国民が居てこその国じゃないですか、 平民も貴族も王様も皆居ての国じゃないですか」
「・・・・・・・・・・・」
ピーマンは頭が悪いので何となくで理解した。
「・・・・・そ、 そうだな、 その通りかもしれない」
「何か可笑しい事言ってます?」
「うーん・・・まぁ新説だと思って聞いておくよ・・・」
「色々な人の助けを借りて問題を解決すれば良いと思いますよ」
「色々な人って?」
「私とか」
「・・・・・君に弱い所を見せられない、 一応男だからな」
「じゃあ婚約者の」
「ミンチは論外だ」
「・・・・・パプリカ様やお父様とかは?」
「・・・・・考慮しよう、 他は?」
「そうですね・・・色々な方と出会って話をしてみるのは如何でしょうか?」
「なるほど・・・新規開拓と言う事か、 やってみよう」
ピーマンはその後、 様々な人物と出会う為にパーティやサロンに出入りをした。
そこで色々な人に騙されたりして巨額の借金を抱えて首が回らなくなってしまい
国庫に手を出してギロチン送りになったのでした。
【破産END】
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