学校一の美少女が俺にだけあざとすぎるんだが
神崎夜一
第1話 あざとい後輩
俺の名は、佐藤 龍太郎。ただ平凡な高校ニ年生だ。だけど、一つ変わったことがある。それは俺の部屋に学校一美少女の小春千崎(こはる ちさき)が入り浸っていることだ。今日も今日とて変わらず、小春千崎は俺の部屋にいた。
「せんぱーーーーぃ。きょーは私と何がしたいんですか??」
黒髪ロングで甘いほのかな香りが漂う。制服も着崩していて、胸元が見えそうだ。
千崎は俺を嘲笑うかのように面白がって言ってきた。
「な、何もしたくないよ」
「そんなこと言っちゃってー。実はやりたいんでしょ?」
「何をだよ」
千崎は俺をからかっているのか、面白がっているのかわからないが、いつも紛らわしいことを言ってくる。
「何をってーー。決まっているじゃないですかー?今日は私を寝かせないつもりですよね?」
「?」
え?いいの?と俺は勘違いして固まってしまう。ただ騙されるなこいつは心の底では嘲笑っているのだ。
「はーーー。先輩は本当鈍感ですねー。ゲームですよ!ゲーム!」
やはりそうきたか。分かってはいたが、少しがっかり。
「そ、そうだよなゲーム。ギャルゲの発売日だよな」
「そうですよ。でもなんでそんなに残念がっているんですか??まさか、先輩、、、ギャルゲの発売日を知らなかったんですね?それはいけないですね。ヲタク仲間としては見過ごせないですよ〜」
言葉に含みを含ませながら千崎は言う。
「わ、悪かったって。それと、本当紛らわしいんだよ!!」
毎度のセリフを言って、俺のベットに腰掛けると床に座っていた千崎が隣に座ってきた。
「え〜〜。どうしようかな〜。雨宮瑠衣先生最新作「彼女の友達と一緒にやる」を忘れていたなんて許せないですよね〜。ね?せんぱーーい?」
「許してくれって。忘れていたことは謝るからさ」
「ダメでーす。先輩には私の言うことを聞いてもらいますから〜」
「分かったよ。聞いてやる」
「素直で嬉しいです。偉いですね先輩わ。えーと先輩にはーーー私の」
「私の?」
一音ずつ区切りながら言うので続きが気になりすぎる。密室で見つめ合う2人、した垂れ落ちる汗が千崎の谷間に着地する。5時のチャイムが鳴り響き、千崎は口を開いた。俺は千崎が望むならなんでも受け入れるつもりだ。
「私の分も買って来て!」
緊張していた俺を返して欲しい。
いちいち紛らわしいんだよ。
「はぁー。仕方ないな。俺が忘れていたのが悪いし、買ってくるよ」
「わぁーーーい嬉しい!!今日の夜は寝かせないですからね」
「紛らわしいんじゃーーーー!!!」
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