第7話 トランポリン
夜がとてつもない濃度で印刷されていた今日
私たちは効率という概念を捨てました
この悴む指先だけが
私の要素でした
もっとゆっくり大人になりたい
いっそのこと
成長の過程も全部忘れて
トランポリンにでも飲み込まれたい
関節が重力を振り解くほどに
私の要素が満たされていた頃
無くしてしまった平衡感覚は
トランポリンの上で1匹
空気になるのを待っている
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