第2話彼氏に体調不良がバレて強がるけれど少々強引に看病されてついつい甘えてしまう彼女

え? 聞いてなかった。

ちょっとぼーっとしてた。

なんでもないよ、ごめんね。


! ちょ、なに……、え?

熱がある?

……あ。ほんとだ……。


たいしたことないって。

やだ、ほんとにたいしたことないってば……!

……もう、抱っこされて運ばれるほどじゃないのに……。


……はぁ……。

冷たいタオル、気持ちいい……。


なんで黙ってたって言われても……。

熱があるなんて、思ってなかったし……、心配されたくなかったし……。

……うっとうしがられるの、嫌だもん……。


……ふふっ、なぁに? 反省してるの?

大丈夫よ、塩対応するあなたのことも、好きだもん。


……ね、手、つないでてくれる?

ん……、なんだかふわふわして、気持ちいい。


眠りたくないなあ……。

よくわかんないけど、もったいない気がするから。


私が眠っても、すぐには手を離さないでね?

でも、もうちょっとだけ……起きて、いたい……な……。

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