似た者同士



背筋が凍りついた音がして

いてもたってもいられなくなる


「明日の気配を感じたから」


そう言いながら笑う君と僕は

きっと似た者同士だと思うよ




壊れかけている君を助けたいから

大音量の内緒話を聴かせてあげる


ほら、胸を抉るのなんて簡単なんだよ

見せかけの防御壁なんて

何の役にも立たないでしょ?




だから、君も安心して僕を見捨てて

夜に怯えて目を閉じるのは僕だけでいい

僕だけでいいんだ


だからどうか、こんな僕を見捨てて

「もしも」なんて幻想だって

「そんなこと」はあるわけないって

少しの希望も残さずに僕の目の前で破り捨てて




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る