第67話 聖女・将太


朝、目が覚めると俺の隣に緑色の長い髪の可愛い女の子が寝ていた。

ついに将太が聖女になったのだ。

昨夜、寝る前に


「これで僕も女体化40になったから朝には女の子になっているかな?」


と言っていたのだ。

思わず寝入っている寝顔をずうっと見ていた。

あ~現代ならカメラに収めることができたのに残念でならない。

さすがに七海ほどでは無いが将太も可愛さを残した美人だ。

うん、俺の好みだ。


「う、う~~ん」

将太が目を覚まし腕を伸ばしノビをする。

うん、可愛い。


「アオ君、おはよう・・・・・・」


「将太、かわいいぞ~~~」

と思わず抱きしめた。


「うわ~~何、アオ君!」


そして、胸に顔を埋めてみた。

あるで~あるで~~ なかなか上物の双丘が。


「なになに、アオ君」

将太は軽いパニック状態になっていた。


「でかした!将太!!美少女だしバインバインだ!」


「も~朝から。あっ!声が少し高くなっている」


将太は女体化する前から声が高かった。

ほとんど声変わりをすることはなかった。

元から喉仏もほとんど無いような少年だった。


「ヤッパリ、一晩寝ると女体化が完了するんだね。わぁ~髪の毛も緑色で長くなっている」


「将太、いいぞいいぞ~~ 俺好みだ!!」


「もう~何言ってるんだよ、アオ君。体は女でも中身は男なんだからね」


「おお、将太!美少女じゃないか」

「これは美人でゴザルな」

「うわ~~緑山君、凄い美少女ね。きっと男子からモテモテだよ~~」


みんなも目を覚ましたおきてきた。


「みんな、何言ってるんだよ。僕は男だからね」

と少し照れながら言うのであった。


「また露天風呂入ろうぜ、混浴で!!」


「私も一緒に入っていいんですよね」

と七海が手からピカピカと光を発しながら言ったのであった。


「あ、はい、七海さんも一緒にどうぞ」

俺はビリビリにビビリながら答えた。


「で、魔法はどうなった?」

智弘が尋ねる。


「ヒール ハイヒール エクストラハイヒール エンタイアーヒール エンタイアーハイヒール アンチポイズン アンチパラライズが開放されたみたい。

 これでようやく聖女らしい働きができるかな・・・・・・マリーちゃん、ごめんね。そして、ありがとう」

将太の声は徐々に小さくなっていった。

聖女になるのを拒否していた将太が聖女になるきっかけを作ったのがマリーちゃんという旅で出会った少女だった。

ポイズン・スネークと遭遇したマリーを助けられなかったことをきっかけに将太は聖女になる事を決意したのであった。


「これからもっと魔法覚えたいな。そうすればみんなの役に立てるからね」

とニコニコ笑いながら答えるその姿が眩しい・・・・・

オーラが溢れているといった方が良いのかも。 


「よいしょ。うう~~~~ん!」

と将太は立ち上がり、またノビをした。

うん、まぶしいぜ!

素晴らしいトップと素晴らしいボトム。

齧り付きたくなるぜ!

俺にとっては後光射すオーラよりメロンと桃のほうが重要だ。



やったんじゃ無い? 俺! 俺のハーレムパーティが完成したんじゃない!!


美少女・聖女

金髪女戦士

元だが超がつく美少女・リッチ

小生意気な魔法少女


最後は俺の好みでは無いがハレームパーティには違いない。




将太がこちらを向きながら


「アオ君、着替えるから外出て行ってね」


「へ?」


「だって、僕、女子になったんだもん。アオ君の前で恥ずかしくて着替えられないじゃない」


「ちょい、ちょい、ちょっと待て、そこは違うだろ。元男なんだし」


「でも、今は女の子になっちゃたから」

「それも、そうでゴザルな。碧殿だけ男子でゴザルから部屋から出て行くのが紳士というものでゴザルよ」


「何言ってるんでゴザルか!お前たちの裸体が俺の生きがいでゴザルよ!!」

則之の話し方をマネて言ってみたでゴザル。


「それは言えるな。碧だけ男子だもんな~   

 いや~~~ん、智子、男子と一緒にお着替えできな~~~い」


イラ!!!!

「智弘の平らな胸なんか見たくねーーよ!!」


「ホントは見たいくせに」


「いらねーーよ!!」

智弘は一々イラッとすることを言ってくる。


「さぁ、白田君、私と一緒に外で待っていましょう」


と俺を後から押して部屋から出した。

部屋を出て外で待ちながら


「七海、お前は中で着替えればいいんじゃないか?」


「う~~~ん、一応、みんな男子だから私も外へ出た方がいいかなって」


「じゃ、俺と一緒に着替えをしようよ」


「却下です。そんなに骨の体を見たいのですか?」


「見たいです。骨でも七海の裸体には代わりは無い。

人間に戻ったら骨姿の七海は二度と見れないからね。

骨でも美しい七海を目に焼き付けておきたいから」


「もう、何言ってるのよ~白田君、水原君のヘンタイが移ったんじゃない?」

照れながら七海は話す。


「ヤバイ、そうかもしれない。ハハハハ」


七海も下を向きながらクスクス笑っていた。

前からこういう仕草一つ一つが可愛いのだ。

リッチになってもそれは変わる事はなかった。


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