これ程までに依存していたのか
春から新しい生活が始まる。
引越しの為に部屋を掃除しなければとふと思い立って掃除を始めた。
新居に持っていく荷物をクローゼットに纏めていたのを思い出して扉を開ける。
クローゼットの奥にしまわれていた段ボールを見てみると他のダンボールには中身のメモが書いていたのにこのダンボールだけ何も書いていなかった事に気づいた.
中を覗いてみると透明な瓶に入った液体が出てきた。箱から取り出してみると微かに香った匂いに忘れていたはずの景色が思い出された。
忘れていた愛しかったはずの「誰か」の匂い
愛しい思い出.
もう戻れない過去の思い出.
これ程までに君に依存していたのか
ほのかに香るその匂いで
君の柔らかい唇の感触も髪の感触も
自分だけに微笑むその笑みも全てが思い出される程に.
君の全てを思い出すほどに.
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