リアルタイム

Ruler

第1話 ようこそゲームへ

10月の終わり、太陽も沈み、秋風が吹く。

俺達は厄介な事に巻き込まれていた。

〜遡る事三時間前〜

俺の名前は神柳 蓮。帝都大学付属高等学校に通う高校二年生だ。

「やっと授業が終わったなハジメ。」

「そうだな蓮。帰りどっか寄って行くか?」

こいつは友人の八王子 ハジメだ。同じ学年で一番最初に友達になったやつだ。

「いいね。どこ行く?」

そんな話をしていると帰りのHRのために担任が教室に入ってきた。

「明日の宿題提出忘れるなよ」


先生からの話を聞いているといきなり放送が流れ始めた。


「おめでとうございます。今から君達はこの学校から出られなくなりました。」


放送の声の主は意外にも若い女性の声だった。

「君達には楽しいゲームをしてもらいます。最後まで残った一人には賞金1億円を贈呈します。」

茫然としている俺にハジメは声をかけてきた。

「大丈夫か蓮?」

「とりあえず外に出よう」

「そうだなハジメ」

とりあえず俺たちは外に出た。

「学校を出よう」

「そうだな」


俺達は校門に向かったがここで不可思議な事に遭遇してしまう。

「嘘でしょ…」

「どうした西園寺」

この女子生徒は同じクラスの西園寺 紅音だ。

「学校の外に出られないの」

「そんなバカなことがあるわけないだろう」

西園寺の言葉を疑問に思ったハジメは校門をくぐるとそこには見えない壁があった。

「どうやら本当に閉じ込められたようだな」

周りの生徒の顔が不安に変わっていく。

「だから言ったじゃないですか。君達は閉じ込められてるって」

「人の話は素直に聞かないと何するかわからないよ」

また放送から声が流れた。

俺達は思うだろう。

これがリアルでなく夢だったら良かったのにと…



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る