Opening SE
深夜0時になろうかという時刻、青年は墓地を
「俺、
青年は手を合わせ、墓に向かって
「お前が思い
すると、返事かのように風が
青年はふと気が付いた。その風に乗って、
「あの
墓の下から音が吹き出しているような、地を
青年は一人きり、音の聞こえてくる方へと進んだ。だんだんとクリアになってくる音に、丸まっていた背筋が
「この音」
青年から
夜の
まるで青年を導くかのような、
早く音の正体をつかみたくて、歩く速度が上がる。
そして、青年はその音の正体と出会った。
墓石の前で、黒ずくめの人物が一心不乱に楽器のベースをかき鳴らしている。深夜の墓場で一人きり……月明かりに照らされるその姿は、シュールという一言に
しかし、伝わってくる音は現実のもので、青年の心を
迷いなくあるべき音を選び取り、そして、芯のある澄んだ音を
「見ぃつけた」
青年の口元が
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